大学生活ももう終わり

最後の更新からいつのまにか半年以上放置していた。。笑


すこし古い話題だが、今年のノーベル賞について。

日本人が物理学賞を受賞するにはいたらなかったが、物理学賞受賞者の研究内容は自身にも興味がある内容であった。というのも、「相転移」である。

今年度の受賞内容は、

「トポロジカル相転移と物質のトポロジカル相の理論的発見」

であった。

トポロジカル相転移、トポロジカル相というのは21世紀に入ってから実験的に様々なデータが出始め、世界中で研究が盛んになっているまさにトレンド分野である。

相転移は本当に不思議な現象だ。
水蒸気が水になり、氷になっていく過程は、相転移のもっとも身近な例であるが、これは人類がいまだに理論的な解明に成功していない。
現象論としての理解では、水分子の動きがだんだんと鈍くなっていき、固体になるのだと幼いころから学ぶだろう。

しかし、非現実的ではあるもののたとえば水分子が10個あるとき、これらを冷やしていってもこのような相転移は生じないのだ。水分子Aが、ほかの水分子B,Cがどういう環境にいるかは感知せずとも、莫大な数の水分子が集まることで初めて相転移は生じてしまう。

単独の水分子ではなにも特異な性質を示さないのに、集団になったとたん、いままでになかった特性を示してしまうのは非常に興味深い。これが相転移のおもしろさである。

浅学な僕は、この相転移の面白さに気づくのに時間がかかった。3年の夏ごろである。
もう1年以上たったのに、相転移の勉強はたいして進んでいない。ここで今年の振り返りにも入るのだが、
今年はなんとも人間との関わりに悩み続けた年だったと思う。笑

4年の研究室選びは、研究室のボスの人柄で50%、内容で30%、運営体制で20%考慮して選んだと思う。
この一年間でよかったと思うのは、研究室に拘束はされるものの、自分の時間を確保できたことである。比較的。
自分はどういう道に進みたいのか、学生として何をしたいのか、ということを4年生としていゆっくり考えることができた。その代わり、研究は思った以上に進まないし、途中で面白みもほぼ失せてしまい、最後までそれが回復しなかった。研究をしに大学に来るはずが、それが興味から外れたので辛いことが多かった。
大学院では、別の研究をすることが決まっている。それは3年生のころから布石を打っておいたので本当に助かった。

この1年弱で、研究とはどんなものなのか知ることができた。
興味がなかった、論文執筆もやりたいと思えるようになった。ということはつまり、広義の研究活動を大学院において始動しなければならないということである。この記事は、自分の決意を忘れないためにも書こうと思い立ったものだ。

大学は最後であるが、まだ学生でいる間に、少しでも物理学の深さを突き詰めていき自分の中へ修めたいものだ。



よいお年を。